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過去作品の雑感『白翼のリンケージ②③』

シリーズ終了から一年後に過去を振り返る企画第十弾。
第九弾まではこちら

白翼のリンケージ②
白翼2

①で登場人物が多すぎたために個性を書ききれなかったのですが、ようやくこの巻になって、脇を固める人物たちの個性も立たせることができてきました。
しかし、……遅いよね~……。
これは①の時点でできていないといけないことです。

ちなみに私の考える登場人物たちの個性とは、語尾で安直に分けることではありません。
それを使えば簡単に書き分けができるのはわかっていますが、人間を書いているのだから、人形を並べて名札をつけていくようなことは、可能な限りやりたくないのです。
方法論の批難ではなく、個人的な好き嫌いです。
もっとも、それが①の混乱の原因でもあったので、場合によっては善し悪しなのかもしれません。

そうしなきゃ書き分けできない人数を出した時点で、自分らしくないことをしてしまった、ということでした。
今後、女の子がいっぱい出る作品は、おそらく意識して創ることはないと思います。
『パーフェクト・ブラッド』、終わってみりゃ結構出てたなぁ……。

(あかん)

シリーズ通して最終巻までの結果論として「結構出てたなあ」というのはあると思うので、良い子はそこらへん突っついちゃだめだぞう?


白翼のリンケージ③
白翼3

登場人物たちの個性が完全に固まって、ようやく乗れてきたときに最終巻!
でも、美也、クルト、竜玄は書いてて楽しかったな~。
隔離街も、当初の予定よりはかなりマイルドなテイストになってしまっていますが、この現実世界にはない別の雰囲気を持つ街を書けたのは嬉しかった。
次に隔離された街というものを書くチャンスがあれば、今度はそこに徹底したいですね。

振り返ってみれば、『パーフェクト・ブラッド』と比べても、このシリーズは戦闘比率が高すぎました。
改稿のために読み返すと、そりゃもう疲れること!
「ちょっとあなたたち落ち着きなさいよ」って言ってあげたくなります。
反省点が非常に多いシリーズとなってしまいました。

同時に、やはり「らしくないこと」をしすぎた。
これらは、自分の本来の道を外れてまで流行や読み手に合わせようとした結果招いた、自分の責任です。
物語なんて引き込まなきゃならないのに、逆に読み手側に押してしまった。
惹き付けてなんぼの世界を、押しつけてどうする。
しかも自分の主義主張と混ざったせいで、微妙にずれた方向へ押してしまった。

迷走してる場合じゃない。
しっかり自分をもたねばヽ(`Д´)ノウワァァ
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テーマ : ライトノベル
ジャンル : 小説・文学

過去作品の雑感『白翼のリンケージ①』

シリーズ終了から一年後に過去を振り返る企画第九弾。
第八弾まではこちら

今回は『白翼のリンケージ
白翼のリンケージ

小説を書いているときは、どの時期のどんなものであれ、いつも全身全霊を込めています。
手を抜くことはありません。
でも、書き上げて改稿のために最初に読み返したときには、どうしても手応えに差ができてしまいます。
ゼロ・イクステンド』『パーフェクト・ブラッド』『それがどうしたっ』には確かにあった手応えが、実はこの『白翼のリンケージ』ではわからなくなってしまっていました。

原因は、考えすぎ、だと思います。
・ライトノベルだから女の子をいっぱい出さないと。
 (疑似でもいいからハーレム)
・ライトノベルだから主人公は苦労せず最初から強く。
 (俺TUEEの流行)
・ライトノベルだから舞台は現代社会と“地続き”じゃないと。
 (読者の住む世界と近くないといけない)
上記三つ、すべて自分らしくなかった。

どちらかといえば私は
・一対一の深い心の繋がりを書きたい。
・主人公には苦労した分だけしか成長させない。
・主人公が自分から動いた分だけ、物語も動くべき。
こういうスタンスだったはずなのに、全部逆、迷走どころか逆走。

実は初期アイデアでは、隔離街からのスタートだったんですよ。
日本政府に隔離された街から、徐々に現代社会に舞台を移してゆく。
読んでいただけた方になら、容易に想像ができると思います。
要するに隔離街側勢力が主役の予定でした。

でも実際には“地続き”にとらわれ、逆にしてしまいました。
現代社会から、最終決戦の地である隔離街へ。
この作品で書きたかったのは、隔離街のおかしさだったのに。
ほんとに迷走していたと思います。

すごく格好良いイラストを付けていただけたというのに、何をやってるんだ自分は(´゚ω゚`)
モンスターが特にカッチョイイんですよ!

でもまあ、この小説の登場人物である紀尾井竜玄(おっさん)だけは、今でもお気に入りです。
私の小説で一番良い味を出しているのは、紀尾井竜玄や多田源一郎といったおっさんキャラだ!

テーマ : ライトノベル
ジャンル : 小説・文学

過去作品の雑感『それどうっ③』

シリーズ終了から一年後に過去を振り返る企画第八弾。
第七弾まではこちら

それがどうしたっ③人間が見つける、両手いっぱいの幸せ

なんぼのもんじゃい

人間と悪魔と天使と猫の物語完結。
パーフェクト・ブラッド9』のように、自分の書きたいことをすべて書ききれたかと問われれば、8~9割だったと言わざるを得ません。
でも、すべてのエピソードを入れられたわけではありませんが、これ以上ないラストには仕上がったかと思っています。

人間一人一人がばらばらに動いても大して前には進めませんが、一つの目的を損得勘定抜きに全員が共有したときに進む力というのは驚異的なものがあります。
物語開始当初こそ、ぼっちでコミュ障だった主人公でしたが、一巻二巻と経て懸命に仲間や友人を作ってきました。
これまで他の誰かのためにだけ走り回ってきた主人公ですが、今回はそんな彼(と彼女)をみんなが救おうと走り出します。

この物語に奇跡は起こりません。
誰かがどれだけ必死になっても、荒唐無稽な現象としての奇跡は起こりません。
天使も悪魔も不思議な力なんてありませんし、神様は無関心です。
だから全員が走り出す。
それでもし目的が達成されたなら、それはもう「奇跡」ではなく「必然」だと私は考えます。
これはそんな物語。

・最初は人並み外れた臆病者だった、穂積真尋の強い想いと前に進み続ける決意。
・嘘を暴かれ本性を少しだけさらけ出してしまった、八千草可憐の悲しさと不甲斐なさ。
・幼児程度の頭しかなかった、悪魔レムの成長と優しさ。
・何でもできるのに肝心なことだけできなかった、天使カエキリアの無力と焦燥。
・この中の誰よりも友情を信じた、朝木宗助の行動力と覚悟。
・あるべき結末へと彼らを導こうとする猫。

そんな五人と一匹の物語。
最後までじっくり読んでいただけたなら、最高のラストシーンをお約束いたします

このシリーズは最後まで書かせていただけて幸せでした。
満足いく出来です。
イラストの得能さんとは、また一緒にお仕事したいなあ。

以下、思うこと

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テーマ : ライトノベル
ジャンル : 小説・文学

過去作品の雑感『それどうっ②』

シリーズ終了から一年後に過去を振り返る企画第七弾。
第六弾まではこちら

*ネタバレはないのでご安心を。

それがどうしたっ②天使に好かれる、危険の嘘のレシピ

不憫な悪魔

①では「別れ」をテーマに描きましたが、②はもっと厳しい。
ラノベではバトルもの以外触れてはいけないとされる禁忌「死生観」を描いたものです。
重要:シリーズ通して誰も死にません)

①で多くの方々に「レムは良いアホの子」と言っていただけたのですが、実は正規ヒロインではありませんでした。
②は八千草可憐(①の表紙の子)のための一冊です。
そしてここからが本当の『それがどうしたっ』のスタート。
タイトルは主人公の叫びです。

私は何度も何度も当ブログにて、「この物語にツンデレは出てきません」と書いてきました。
それは作者である私がそう設定したからというだけではなく、ヒロインである女の子が「ツン」にも「デレ」にもなれない立場にいたからです。

現実だって恋愛を開始すれば、ほとんどの人は「ツン」か「デレ」、もしくは「ツンデレ」になります。
どっちに比重が置かれるかは人それぞれながら、照れることと好きということはセットなのでそこは間違っていません。
ただ二次元での「あ、あなたのためにしてるわけじゃないんだからねっ」という一行の台詞ですべて表せる記号的な性格が、私にとっては違和感でした。
実際に「お、おまえじゃなくてもいいんだけど、付き合ってくれ!」って言ってフラレた人は学生時代にいましたが、極めてレアケースでしょうw

この物語のヒロインの女の子(人間)は、ある理由によってこう思っています。
自分には「ツン」になる資格も「デレ」になる資格も「自分を見てもらう」資格すらない。
だから自分を偽るために幾重にも嘘の仮面「恋は、しないよ」「友達にもならない」をつけたのです。
友達以上恋人未満ですらなく、友達以下恋人以下の関係を、苦しみながらどう続けてゆくか。
それはコミュ障ぼっちの主人公、真尋にとっては一番痛い言葉。
それでも自分のすべては、彼のためにある。

このシリーズに出てくる天使や悪魔は、一切不思議な超常能力を持っていません。
空も飛べませんし、移動は電車だし、力だってプロの格闘家には敵いません。
魂を取ることもできないし、神様と交渉することもできませんし、やたらめったら食費がかかる。
天使はせいぜいが「よくできた大人の人間」で、悪魔は「何もできない幼児のようなもの」です。
そんなやつらと契約したって、どうしようもないことは文字通りどうしようもありません
それをわかった上で、人間の女の子が天使カエキリアと交わした契約内容とは――(気になったら是非読んでみてくださいね)。

女の子と天使の契約内容を知った主人公はどうするんでしょうね。
臆病者のマグロのままでいいの? 違うでしょ。
不満や自分を守るための言い訳ばかり並べ立てて、阿呆みたいにボーッと口開けて空見上げてても、幸せは降ってきません
頑張れば必ず望みが叶うとは口が裂けても言えませんが、やらなきゃ絶対に叶わないとは断言できます
これは前に進みたいと願う人たちの背中を、ちょいとばかり押すための物語です

またしても予定外に長くなってしまったので、③の雑感は次回更新でヽ(;´¬`)ノ
前回記事から学べよ、自分……。

まるで成長していない


以下、おまけ

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ジャンル : 小説・文学

過去を振り返る企画

終了から一年後に過去を振り返る企画第六弾。
第五弾までは過去作品の雑感から。

今回は『それがどうしたっ①悪魔に憑かれた時の、ステキな対策
「天使や悪魔って羽根を毟ったら人間なんじゃねーの? 自分では着脱可能とか言っといて、ホントはすっごい血出たり痛かったりして」という適当発想から生まれた、赤井初のコメディ作品です。

色っぽ~いヽ( ´¬`)ノ


おそらく私が書いてきた小説の中で、伏線や細部に至るまで最もやり切った感や完成度が高かったのは『パーフェクト・ブラッド』シリーズだと思います。
もう語り尽くした、と自負できるまで書きました。
でも、書き上げた後の満足感は『それがどうしたっ』シリーズのほうが上だったのかもしれません。

実はこの作品を書くことは、企画段階ではまったく乗り気ではありませんでした。
それは、当時の(今でもですが)ラノベ業界のコメディ作品に対する考え方を知っていたからです。
曰く、キャラを可愛らしく見せるためだけに物語があるラブコメ・エロコメしか受け入れられない。
でも私は、“物語は登場人物を見せるためにあるわけではなく、登場人物がそれぞれの考えで動いたときにできるもの”だと常々思っていました。今でも。

案の定、プロット前のアイデア段階を当時の担当さんに話してみたところ、そっち方向を想定されました。
そこからはこの物語でやりたいことをどう話しても、「う~ん」と難しい顔をされる日々でした。
概ね以下のような意見をされていました。

「レムが悪魔の設定なのだから、不思議な力を与えましょう」
「同居なのだからドアを開けたら着替えてるとか、オフロに背中を流しに来るとか」
「真尋とレムが良いことをしたら、レムにとっての不思議なご褒美が神様から」
「レムにもっと恋をさせましょう」

読んだ方はわかると思いますが、上記要素は何一つ入れていません。
実際にはこの通り。

「レムは悪魔だけど幼児程度の頭しかない上に不思議要素ゼロの無能」
「同居であっても真尋はコミュ障だからエロ方面には向かわないし、ラッキーHは(ほぼ)ナシ」*注1:後述
「真尋とレムがどれだけ頑張ってもすべてが報われるわけじゃないし、この世界の神様は何もしない」*注2:後述
「レムは恋ができるほど大人じゃない」

正反対\(^o^)/

結局プロットは完成もそこそこに、先に詳しく本文を書いてみることでわかってもらえました。
だからこの物語に関しては、悪魔や天使がいるという設定や崩れた文体以外は、一般的なライトノベルにはなっていないと思います。
それは私自身が現状のライトノベルというジャンルに疑問を感じていた顕れなのかも。
だからこの物語に関しては、記号という記号を排除しました。

・ツンデレ、ヤンデレ、クーデレ、その他そこらへんは使わない。
・すぐに暴力を振るってくるワガママな女の子もいない。
・「~~しましたです」みたいなワケワカラン語尾も使わない。
・浮世離れした超お嬢さまもいない。
・女に引きずり回されて流されるだけの男の子もいない。

この物語に存在しているのは、

・臆病でぼっちなコミュ障なのに懸命に前を向こうとする穂積真尋。
・優しい嘘つきの八千草可憐。
・幼児並みの脳みそと、何の不思議能力もないダメ悪魔レム。
・優しく賢いけど、残念ながら性癖がSの天使カエキリア。
・心が熱く人の好い野球部員、朝木宗助。
・公園のノラ猫、にゃんぽこ。


そんな彼らが、他の誰かのために必死になって走り回る物語です。
ちなみに、正規ヒロインがレムではなく可憐だということは、1巻が出た時点では誰にも言っていなかったかも。
後に知った話では、イラストの得能正太郎さんには「ショートカットのレムよりもロングヘアーの可憐のほうがおそらく映えると思うので、何とな~く可憐を表紙にする方向でいっちゃってください」と伝えてしまっていたようですw
適当すぎんだろ、自分( ;ノ¬`)スミマセ…

注1……角ドンパンツや扉開けたら必ず着替えみたいなラッキーHではなく、ちゃんと物語に沿って必要なときに必要な人物(主に可憐)が見せるべきところで見せます、という意味。
注2……どこにも書いてませんが、神様は作者です。だから現実世界にあるメディアをネタにした台詞のときに、カエキリアが「著作権ヤバイでしょ!」という意味で怒るのでした。

当時も今も、技術的には私はまだまだ未熟ではありますが、これまで書いてきた小説の中で「誰かに読ませるならどれを読んでほしい?」と問われたときに出せる物語は、間違いなく『それがどうしたっ』シリーズです。

長くなってしまったので、②③や登場人物像についての話は次回更新で!

テーマ : ライトノベル
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

赤井紅介

Author:赤井紅介
小説家、赤井紅介の公式ブログです。
大阪でぼーっと生きてます。
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